期待資産額とは 「となりの億万長者」から学ぶ

今回は、「となりの億万長者」という本を読んで自分が学んだ内容を書いています。自分の資産形成が順調に進んでいるかを考える目安として、<期待資産額>という考え方が示されていたので、その内容について考えてみたいと思います。

「となりの億万長者」について

 <[新版]となりの億万長者 ー 成功を生む7つの法則(早川書房)>は、アメリカ富裕層研究者のスタンリー博士とダンコ博士が、1万人以上の億万長者にインタビューとアンケートを基に、億万長者とはどんな人々なのかを描き出したロングセラーです。
 同書では、億万長者のほとんどは「普通の人々」であり、その暮らしぶりから導き出される7つの法則が示されています。
 私は、この本を読んで、日々の生活や家計を見直そうと思い立ちました。同書の中で紹介されている「期待資産額」という考え方は、自分の資産形成が順調に進んでいるかを考えるきっかけとなるものだと思いますので、その考え方を紹介したいと思います。

となりの億万長者〔新版〕 [ トマス・J・スタンリー ]

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期待資産額とは

「となりの億万長者」では、収入と年齢を基に資産形成がうまく進んでいるかを大まかに計るために、「期待資産額」という指標が提示されています。「期待資産額」の計算方法は以下の通りです。

期待資産額 =
 {年齢 × 税引き前の年間家計所得(相続による年収を除く) ÷ 10}- 遺産相続額 

 ざっくり、この期待資産額の2倍以上の資産を持っていれば資産形成が上手な<蓄財優等生>であり、期待資産額の半分以下であれば<蓄財劣等生>となるようです。
 税引き前の年間所得で計算というのが、中々厳しいですね。
 我が家は、毎月少しずつ貯金はしていたつもりでしたが、期待資産額にはまだまだ足りていない結果で、家計の見直しをしなくてはと強く感じました。

倹約、倹約、倹約

 同書で示されている7つの法則の中で一番最初に挙げられているのは、「収入よりはるかに低い支出で生活」をするというもので、平均的な億万長者のライフスタイルが想像以上に質素であるようです。
 年収が高くても支出が多く資産が形成されてない人がいる一方で、そういった人よりも年収は低くても倹約をして資産を形成している人がいることが描かれていました。
 我が家の資産額が期待資産額に達していないということは、まだまだ、倹約の余地があるということなのだと思います。
 身の丈にあったライフスタイル、我が家の最適な支出水準はどの程度なのか、きちんと考えていかなければと感じ、まず手始めに、ほとんど乗っていない自動車を手放しました。思い切って手放したことにより、毎月の駐車場代、自動車保険、車検代など、年間20万円以上の固定費が削減できる見込みです。
 また、ペットボトルのお茶を買うのをやめ、マイボトルでお茶を持参するようにしました。環境にも優しいですし、月4~5千円、年間5~6万円の支出削減にもつながります。
 全てを一気にやるのは厳しいので、他にも、削減できる支出はないか、家計簿を分析しながら、何を手放せるか徐々に考えていきたいと思います(支出を把握するには、「マネーフォーワードME」などの家計簿アプリが非常に便利です。)。
 

資産形成における守りの力 ~ △万円で生活できるという自信

 資産形成の目的は、人それぞれだと思いますが、我が家の場合は、老後も含めた将来の生活に困らないための準備というのが第一目的です。
 資産を増やしていくためには、①所得を増やす、②支出を減らす、若しくは①と②の両方に取り組む必要があります。
 ①の所得を増やすというのは、一朝一夕で実現するのは難しいことだと思います。一方で、②の支出を減らすというのは、ある程度、自分でコントロールがきく部分ですし、支出を抑えられるというのもスキルの一つだと思います。
 自分は、年間●百万円年収があるというのは将来の安心材料の一つとなりますが、同じくらい、自分は年間△百万円で生活をやり繰りできるというのは、重要だと思います。なぜなら、少ない支出で生活ができる人の方が、所得に変動があっても資産形成に有利ですし、何より将来の生活に必要な資産の額自体を少なくできるからです。 
 仮に、年間所得が1,000万円で、年間支出が800万円の人(A)と年間所得が500万円で、年間支出が200万円の人(B)がいたとして、20年間貯蓄した累計額のみで老後の生活費を賄うとします(生活費は一定と仮定)。その場合、(A)は5年で貯蓄を使い切るのに対し、(B)は20年で貯蓄を使いきることとなります。(A)が20年を貯蓄で賄うためには、(B)と同じ年間200万円の支出水準まで落とす必要があります(下表参照)。
 
 

区分AB備考
年間所得a1,000500
年間支出b800200
年間貯蓄c200300
20年間貯蓄累計d4,0006,000
20年貯蓄累計で生活できる年数d/b5年20年年間支出が一定の場合

 我が家は、なかなか所得を上げるのは難しいかなと思います。なので、まずは倹約のスキルを磨くこと、倹約をして生みだした毎月の資金を、堅実に投資していくというのが目標達成に向けた道筋なのかなと考えています。

まとめ

・自分の資産額と期待資産額を比較してみる(自分の現状を知る)。
・資産形成において倹約の果たす役割は大きい。
・年間△万円で生活できるといった倹約スキルにより、必要な資産額を減らすことができる。
・倹約をするためには、自分が何に支出しているかをしっかり把握する必要がある。
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