先日、ライフプランニングに関する投稿をしましたが、現在、読書中の「LIFE SHIFT」という本が内容的にリンクをしているように感じたので、まだ読書途中ですが、冒頭部分を読んで感じたことを投稿します。
LIFE SHIFTについて
「LIFE SHIFT（ライフシフト）ー100年時代の人生戦略」（東洋経済新報社）は、長寿化が進み誰もが100年生きる可能性がある時代において、働き方や学び方、結婚・子育てなどの人生をどう生きていくのかについて書かれている本で、日本版は2016年に発売されています。
何年か前に本屋で見かけて気になっていましたが、100年時代というサブタイトルを見て、自分たちの世代は何歳まで働かなければならないのだろうと、老後の不安がよぎり、その時は何となく手に取りにくく素通りをしてしまいました。
先日、ライフプランニングに関する投稿をするにあたり色々調べていて、今後のライフプランニングにおいて長寿命化の影響は無視できないものだと感じ、その際、この本のことを思い出し、遅ればせながら読み始めた次第です（まだ、序盤までしか読めていませんが）。
「3ステージ」から「マルチステージモデル」への移行
同書では、これまでの、人生を＜教育＞→＜仕事＞→＜引退＞の3つのステージに分ける「3ステージモデル」は、大きな変化にさらされているとしています。
寿命が延び引退年齢が変わらなければ、大半の人は老後の資金を十分確保できず、また仕事の期間がただ延びるだけでは、ただただ呪われたように仕事に追われ、疲弊をしていくことになり、3ステージモデルのもとでは、長寿化が＜災厄＞となってしまうとしています。
何年か前に、自分が、この本に何となく手が伸びなかったのは、「人生100年時代＝災厄」のようなイメージが頭によぎったからだと思います。
この本のメインテーマは、長寿化を災厄とせず、恩恵とするには、どうすべきかというもので、従来の3ステージモデルに縛られることなく、新たな人生戦略である「マルチステージモデル」へと移行していく必要があるというものです。
「マルチステージモデル」
「マルチステージモデル」とは、どのようなものなのでしょうか。
従来の3ステージモデルは、若いころに＜教育＞を受け、その後＜仕事＞を行う年代があり、年をとったら＜引退＞をするといったように、基本的に、各ステージを、みんなが「同じような時期」に「同じ順番」で移行していくものでした。
長寿化社会において、3ステージモデルを実践するには、2番目の仕事のステージを長くするしかありません。ただひたすら、長い期間働き続けなければならないのは過酷であり、消耗してきます。想像すると、本当にできるのか不安になりますし、げんなりしてきます。
同書では、生涯に複数のキャリアを持つ「マルチステージのモデル」が提示されています。それは、＜仕事＞か＜引退＞かのどちらかではなく、例えば、資産形成のために長時間労働を行うステージや、家庭とのバランスを重視して仕事をセーブするステージ、社会貢献などを重視するステージなど、生涯にわたり様々なステージを移行していくモデルです。
マルチステージで求められること
3ステージモデルにせよ、マルチステージモデルにせよ、長寿化社会においては、70代、80代まで働くことにはなりそうです。ただ、3ステージモデル下での＜仕事＞のように、同じ熱量で同じ仕事をひたすら行うようなやり方で70代、80代まで働き続けられるかは疑問であり、息長く、柔軟に働き続けられるモデルが求められているということだと思います。
多様なステージに移行するということは、その時々のステージに合わせて、求められるスキルが変わってきますし、生涯、自己投資を続けることが必要となります。場合によっては、改めて＜教育＞を受け、改めて別のステージで働くということもあるかもしれません。そうなると、同じような年齢の人が、一斉に同じライフステージへと移っていくという、これまで当たり前だった人生設計が変わっていくことになります。
また、家族内で、誰かがライフステージの移行期にある間、支援をしあうなど、家庭と仕事のあり方も変わってきます。
長寿化に伴う変化は、過去にないものであり、新たな生き方を模索していかなければなりません。お手本がないため、多くの選択肢を持ち、柔軟に対応していく必要があります。
最近、FIREがブームとなっていますが、こうした転換期における新たな生き方の模索の一つということなのかもしれません。
まだ、冒頭しか読んでいませんが、予想以上に面白く、なぜ今まで読まなかったのかと思いました。これから更に読み進めていきたいと思います。
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